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トレード1年目、もしくは利益を上げ始めたのは今年が初めて。「バイナリーや海外FXの税金周りについて調べてみても、検索で出てくるのは税理士事務所の堅苦しくて難しい話ばかり」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
本コラムでは、トレーダー目線立って「確定申告はやらなきゃダメ?」「複数口座運用って税金どうなるの?」など「バイナリーの税金周り」のことを解説します。
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斉木勇一(サイキックス)
論理的アプローチを得意とするトレーダー、システムエンジニア。バイナリー歴8年、為替歴13年。震災をきっかけに相場の世界へ足を踏み込む。長い下積みを経て2015年に脱サラ。やっと勝てたと思ったら、今度は業者に約1000万出金拒否される。 著書「ロジカルトレーディング」「Profit Quadrant」(全文英語)。専門誌「FX攻略.com4月号」、単行本「ボリンジャーバンドで稼ぐトレーダーのFX戦略」掲載。自作インジケーターのDL数は100万回超え。サイキックスの略歴はこちら
バイナリーオプション&海外FXの確定申告
国内バイナリーやFXが「申告分離課税」であるのに比べ、海外バイナリーは「総合課税」であり、ハイローを筆頭とする海外バイナリー業者で利益を出した場合には、確定申告が必要になる場合が多々あります。税金周りのことは、知らなかったではすまされないため、バイナリー初心者の方も必ずチェックしておくようにしましょう。
バイナリーでいくら稼いだら確定申告する義務があるのか?
バイナリーで確定申告が必要になる額はあなたが「給与取得者」か「非給与取得者」なのかで変動します。
バイナリーの年間利益が20万円を超えると確定申告が必要
バイナリーの年間利益が38万円を超えると確定申告が必要
バイナリーオプション、海外業者を利用したFX取引、仮想通貨取引の利益は「雑所得」という所得区分になります。そのため、他の副業(アフィリエイト等も含む)やメルカリ、オークションなどで得た利益などの雑所得が38万円(非給与取得者の場合は20万円)を超えた場合は、確定申告が必要になります。
海外バイナリーで確定申告をスムーズにする方法
海外バイナリー、海外FX業者で得た利益を確定申告する際には、スマホのアプリやオンライン上で簡単に税金の計算ができるクラウド会計ソフト「freeee」を使うと便利です。
バイナリーの確定申告が簡単になる方法としては、トレードの入出金とトレードにかかる経費(PC、教材費を支払う)を精算するトレード専用の銀行口座を1つ持ち、freeeeと連携させることで、全て自動で入出金の記録等を勝手に記帳してくれるので、非常に税金周りにかかる時間が削減されます。おすすめぼ銀行口座としては、振込手数利用が安くて、即時振込などに対応している業者も良い「住信SBIネット銀行」が使い勝手が良いと思います。
クラウド会計ソフトはfreeeに加え、スマホ対応しているマネーフォワードでも良いと思います。ただ両方とも年間利用料が3万円程度するので、ある程度利益が出ている方、もしくは本業がフリーランス、個人事業主の方はお使いいただくと良いと思います。
海外FXとバイナリーの税率
バイナリーオプ氏ションと海外FX業者の税率
バイナリーオプションでの利益を出した場合に発生する税制は、国内バイナリー業者を使った場合と海外バイナリー業者を使った場合で異なります。
国内バイナリー業者を使用した場合の場合には、バイナリーオプションで得た利益にかかる税金は「先物・オプション取引にかかる税金」として分類され、「雑所得」かつ「申告分離課税」という扱いとなり、最大3年分の損益通算ができます。
海外バイナリー業者を使用した場合は「雑所得」かつ「総合課税」として分類され、個人の所得税の対象となります。所得税は、年間の総所得に応じて納付する税金であり、課税率は所得額によって異なります。損益通算は法人の場合はできますが、個人ではできません。
海外FX取引においても、スワップ含むトレード得た利益について課税されますが、国内FXとの大きな違いは国内FXが固定の税率に対して、海外FXは所得によって税率が所得によって変わる累進課税制になっているところです。
所得税額速算表
課税所得金額 | 所得税率 | 所得税配当控除 | 所得税実効税率 |
---|---|---|---|
195万円以下 | 5% | 10% | 0% |
195万円超~330万円以下 | 10% | 10% | 0% |
330万円超~695万円以下 | 20% | 10% | 10.210% |
695万円超~900万円以下 | 23% | 10% | 13.273% |
900万円超~1,000万円以下 | 33% | 10% | 23.483% |
1,000万円超~1,800万円以下 | 33% | 5% | 28.588% |
1,800万円超~4,000万円以下 | 40% | 5% | 35.735% |
4,000万円超 | 45% | 5% | 40.840% |
以上の所得税速残表の税率に加えて、本業との収入を合わせた以上の表の数値に復興特別所得税(所得税額の2.1%)と住民税の10%が加えると海外FXの税金を計算することができます。(特別所得税は平成25年1月1日から平成49年12月31日までの25年間のみ)
ご自身の本業の収入によっては、かなりのパーセンテージを税で持っていかれることになります。住民税などをいれると、最大55%近く取られてしまう可能性があります。また海外FXデスクが出している「海外FX税金計算ツール」を使うことで、海外FXでいくら税金を払わなければいけないかの目安を知ることができます。
国内FX業者の税率
国内FX取引において、利益が発生した場合には、その利益に対して税金が課税されます。国内FX業者で取引する場合の税率は、申告分離課税が適応され、本業の収入やトレードの収益に左右されることなく20.315%の一律になっています。
所得税 15%+復興特別所得税 0.315%+住民税 5%
海外FX業者で損失が発生した場合の税金
海外FXで損失が発生した場合、その損失は所得税の控除対象となります。損失の控除には、以下のような方法があります。
- 繰越控除:損失額が利益額を上回る場合、差額を次年度以降に繰り越して控除することができます。
- 当年度の控除:当年度の所得から損失額を差し引いて控除することができます。
ただし、海外FXの損失は、株式、国内FX等の損失とは別枠で扱われるため、繰越控除の上限額は年間120万円となります。
海外FX業者のメリットとデメリット
海外FX業者で取引するメリットとしては以下があげられます。
- 入金、口座開設で数万円程度のボーナスが貰えることがある
- 国内FX業者と比べて高いレバレッジを高く取引することができる
- 国内FX業者では扱ってないニッチな通貨ペアで取引できる
ただ一部の海外FX業者の場合は、出金ができないなどのトラブルに巻き込まれる可能性があるので「どこの金融ライセンスを持っているのか」「A-bookかB-bookか」「老舗なのか」「経営基盤はしっかりしているのか?」等と信頼できる業者かリサーチしておく必要があります。
海外FX業者は初たくさん最初にボーナスがあったり、レバレッジが書けれたり、未成年でも18歳から取引を行えたりと初心者トレーダーが取引する上で嬉しいメリットがたくさんあります。少額を運用する場合は海外FX業者を利用する、ある程度利益がでてきて運用額が大きくなったら安全性の高い国内FX業者を利用するといった形で使い分けるとよいでしょう。
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FXトレーダーは法人化するべきか?
バイナリー、海外FX、仮想通貨トレードでは、600万円以上利益が出たら法人設立を個人的には推奨しております。国内FXのみ場合は1000万円超えたら法人化、もしくは法人化しないという選択肢もあります。
バイナリーと仮想通貨は法人として取引できる?
暗号通貨取引所やバイナリー業者には法人として登録することはできず、個人名義で登録する必要があります。
ですが、代表者名義で入金、出金をすることで「法人の損益」とすることができる場合があります。
FXで法人化する場合のメリット① 経費が認められやすくなる
個人と比べ法人の方が家の家賃やパソコン代、電気代などが柔軟に経費として認められやすくなると言われています。
その際に今までのご購入された教材費(ツール)やセミナー代、PC代、通信費などは経費として一部認められる場合があります。たまになんでも経費として認められると思っている人がいますが、経費としての妥当性が認められるものでないと認めてくれません。
実際の生徒さんの声や自身の経験から「経費として認められやすい順」にいくつか参考例を書いておきました。
- 教材費(ツール代)
- セミナー代
- 書籍代、ノート代、文房具代
- 切手代や郵便料
- セミナーのための交通費
- パソコン、スマートフォン購入費用(マルチモニターなどは全額、普通のPCやスマホは一部認められるケースが多い/10万以上だと減価償却扱い)
- 通信費(ほとんどの場合一部のみ)
FXで法人化する場合のメリット② 税率が下がることが多い
ご自身の収入やトレードの収益がどれだけ挙げられているかにもよりますが、合計で大体1000万以上稼ぐ場合は、法人化した方が税率が低くなる可能性が高いです
FXで法人化する場合のメリット③ 株、先物、バイナリーなどと損益通算できる
海外FX業者、バイナリー、暗号通貨をやる上での法人化する最大の魅力は「全ての金融商品で損益通算できるようになること」となります。
初心者の方で想像もつかない方もいらっしゃるかもしれませんが、ここ数年に起きたトランプ政権の誕生やイギリスのユーロ離脱、スイスフランショックのような突発的に発生するイベントによって
普通の会社員が年収の10倍以上の含み損を出して追証になり、電車へ飛び込んでしまうという話は珍しい話ではありません
そして2019年初旬にもフラッシュクラッシュが起きましたね。
投資家として戦っていくには
常に予測は出来ないリスクに対処していく必要があります。
ここを理解せずに取引している人というのは、
安全バーを付けずにジェットコースターに乗っているようなものです。
FXが法人化する場合のデメリット 税率が上がる場合がある
国内FX業者で個人として取引するのであれば、一律20.315%の申告分離課税のため、法人税の方が税率が高くなる可能性が高いです。ただ個人で取引する場合には他の金融商品との損益通算ができません。
個人でやる分にはFXはFX、株は株、先物は先物、といった具合にそれぞれの金融商品ごとの損益通算しかできないため、
例えば、株で2000万損してFXで1000万利益が出た際に
実際は1000万円の損失にも関わらず、FXの利益の1000万円に対して税が課され、20.315%納税しなければなりません。
この損益通算にどれだけ魅力を感じるか、また法人口座はレバレッジが200倍まで使えること、そして経費と利益の割合に応じてなど
これらを含めて国内業者を法人としてトレードするかはご自身の状況に合わせて判断すれば良いと思います。
私の場合であれば、FXで全体の資産に対して。1回のポジションあたり1%未満しか運用しておらず、その他の金融商品はほとんどやらないため、国内FX、及び先物は全て個人として取引しています。
バイナリーオプションの税金に関するよくある質問
バイナリーオプションは法人運用できる?
ハイロー含む海外バイナリー業者には「法人口座」という仕組み自体がありません。その場合、代表者名義で口座開設を行い、代表者名義の口座で出金した場合でも法人で税務処理を行うことができます。これは仮想通貨(暗号通貨)の取引等でも同様のことが言えます。
バイナリーで複数口座を運用した場合の税金
ハイローを含むほとんどのバイナリー業者は1名義1アカウントが原則です。アカウントの名義と違う名前の講座には出金ができないため、出金はその方の名義でしか行うことはできません。そのため、アカウントの名義の方が個人で確定申告をやる必要があります。
私は税金の専門家はありません。本記事で解説した内容は、私自身の経験やこれまで凍結された生徒の経験談に基づいた経験談であり、税制には常に変化があるため、あくまで参考程度とし、最新の情報を確認することが必要です。
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まとめ:海外FX&バイナリーオプションの税金
バイナリーで複数口座運用する場合や本気で投資家として生活することを考えているのであれば、経費の項目の登録やお金の流れの管理作業を徹底的に「効率化」する必要が出てきます。早い段階でオンライン化&自動化させちゃうのがオススメです。
また、このブログを読まれている健全な読者の中にはいないかとは思いますが、トレードに関して税を少しでも誤魔化そうとすることは極めて推奨しません。
100万円以上海外送金をした場合に、銀行が国税庁が自主的に報告するといったことが行われており、どんなに誤魔化そうとしても「筒抜け状態」です。それでは、良いトレードライフを。
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