この記事は約6分で読めます
マルチタイムフレーム分析(MTF分析)では、メインとなる時間足よりも上位足、下位足など異なる時間軸のチャートを見て、相場環境を総合的に判断した上で、エントリーポイントを探っていきます。1つの時間軸だけで分析していると「短期足で強い下落トレンドが発生していたので順張りしたが、上位足ではレンジであり、ダマシで負けてしまった」といったことが多々発生するため、複数の時間軸で分析することは、スキャルピング、デイトレード、スイングトレードなどトレードスタイルに拘らず必要不可欠です。ただ現実として自分がFXやバイナリーで使っている手法にマルチタイムフレームを取り込もうとしても中々ハードルが高いですよね。

今回は、マルチタイムフレームの使い方、バイナリー手法、見るべき時間足など全て公開します。明日から即戦力になる渾身の1記事です。
もくじ

オレンジ色のラインは当日高値を表しています。
マルチタイムフレーム分析(MTF分析、複数足分析)…複数の異なる時間軸のチャートを分析して、トレンドや相場環境を見極めエントリーポイントを探すこと

全て同じ拡大率ですが、全く見える景色が違いますよね。
MTF分析をしないと起こりうる危険性
MTFを行わずに、1つの時間軸のみで分析することを「シングルタイムフレーム分析」と呼びます。(STF分析)
1つの時間軸だけを見てテクニカル分析を行うと大きな全体の流れと売買の節目となる抵抗帯(レジサポ)の算出がしづらくなり、分析の質が下がります。
売買の節目となるポイントを理解しないと、「どこまで上がるのか?下がるのか?」の予測が付きません。
FXや先物取引の場合
・適切な場面でロスカットできないことによる損切り額の拡大
・RR(リスクリワード)の低下で効率の良いトレードがしづらくなる
・フェイクブレイク(騙し)に引っかかりやすくなる
バイナリーの場合
・適切なエントリーポイントが見つけづらくなる
・判定時間の設定がテキトーなものになってしまう
共通
・大きなの節目がわかりづらくなる
・優位性のあるエントリー方向が見つけづらくなる
1つの時間軸だけでトレードを行なっているのは「木を見て森を見ず」状態なので必ず複数足で分析するようにしましょう。


私がマルチタイム分析を行う際には「長期足、中間足、短期足」の3Termに分けた分析を行っています。
MTF分析でおすすめの時間軸

1分足 : 5分足 : 15分足
5分足 : 15分足 : 1時間足
15分足 : 1時間足 : 4時間足
バイナリーオプションにおける長期足の使い方

バイナリーオプションの長期足は大きな流れ(方向感)と節目を掴むために使用します。
長期足で見るラインで私が最も大切にしていることは、「どこの段階でトレンドが転換するのか?」
そしてラインを引いた時にどの程度、オーバーシュート/アンダーシュートが起きやすい考えられるのか?
メインに使う時間足より1つ大きい時間足(長期足)を使用して、大きな流れを見ないと、優位性があるフローが見えず、抜けるpipsが少なくなり、ダマシに会いやすくなります。
バイナリーオプションにおける中間足の使い方
バイナリーオプションの中間足は、通常の分析を行うメインのローソク足として用います。
インジケーターやライントレードでエントリーポイントにラインを引くのも、この中間足が軸になります。
また「短期足のプラスアクションの正当性」を確認します。

中間足という言葉は「長期足」「短期足」と比べて馴染みがない方もいると思います。「中間足という概念」を持ってMTF分析をしているかで最終的な勝率に雲泥の差が出ます。
バイナリーオプションにおける短期足の使い方

バイナリーオプションの短期足の役割は、長期足、中期足のプライスアクションを可視化し、中間足でエントリー条件を満たしそうな時に最終の「エントリーポイントをどこにするか」を決める時に使用します。
「プライスアクション分析=リアルタイムでのローソク足の挙動を追わなければいけない」と思っている方が多いのですが、1時間足のプライスアクションを分析する時に、1分足や5分足の動きを見ることでローソク足が形成される過程を「可視化」することができます。
スキャルピングトレード、バイナリーのTurbo取引であれば、上位足→中間足→下位足と全ての相場環境分析を行なった上で、エントリータイミングを伺うときには動いているチャートに対してアプローチをかける必要がありますが、デイトレード、スウィングトレード、バイナリーの場合もハイロー15分取引であれば、確定足ベースの分析だけで問題ありません。
時間足全体のローソク足の流れを掴む
以上は「MTFの考え方」をわかりやすく解説をしている動画です。
英語ですが、意味はわからなくても大丈夫です。絵だけ飛ばし見してください。英語がわかる方も高値安値の考え方については全無視で絵だけ見ましょう。
MTF分析を行う際に最も重要なことは「それぞれの役割を明確化し、一貫性を持つこと」です。
何のために短期足を分析するのかを予め固定化する必要があり、決めた以上のことをやってしまうとそれはノイズになってしまいます。
大きなチャートの中で今分析している足の位置と役割を想像しながらトレードを行いましょう。
短期足のプライスアクションを意識しすぎない

MTFを始めたての方で一番やりがちなのが、「短期足を意識すぎるあまり、本来の手法とは異なる、ぶれぶれのトレードしてしまうこと」
長期足の流れを無視して、短期プライスアクションだけを鵜呑みすると、早めに損切りしすぎて結果として損切り貧乏になってしまったり、フェイクブレイク(騙しのブレイク)に引っかかりやすくなります
短期足のプライスアクションを掴むことはもちろん重要ですが、中間足、長期足の状態によっては、ただのノイズにしかならないことが多々あります。

たくさんMTF分析を行う際に有益なインジケーターをたくさんリリースしております。全て無料なので好きなだけダウンロードしてください
裁量トレードに使える上位足表示インジケーター
MTF対応移動平均線
MTF対応RSI(アールエスアイ)
MTF対応Pivot(ピボット)

・MTF分析で最も重要なことは、
それぞれの足の「役割の明確化」と「一貫性を持たせること」
・MTF分析を行うと「チャートの動きに対して理由づけ」をしやすくなる